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PDF至上

 「これまでに経験したことのないような大雨」という表現まで出して気象庁が危険性を訴えようとした九州の大雨。 その割にはあまりそれが活かされたようにも見えなかったのだけれど、先日のクローズアップ現代を見ていて思った。 どっちも駄目だなあと。

 気象庁では段階的に警報などの情報をだし、記録的短時間大雨情報が連続したのを受けて、いよいよこれは最後の文言を使うべきだとの判断をしたらしい。 その遅いか早いかはともかくとして、もっと感覚的に訴えるものにという趣旨はよいと思う。 が、問題はその伝え方ではなかったのかと。

 熊本の防災部署に届いたそれはメールらしい。 タイトルは「府県別気象情報」とかいうもので、それまでに出しているものとも変わりはないらしい。 通常の情報ですらこのタイトルではさほど重要性を認識するわけもない。 まずもってそこが駄目ではないかと。

 さらに、メールの内容はどうやら PDF 。 数枚分はあったのではという各種情報の最後のページに件の「これまでに経験したことのない大雨」といった文章があった。 しかもごく普通のフォント、サイズ、色で。

 これで危機感をもてといってもそれは無理かもしれない。 まず第一義的に気象庁からの情報伝達の方法を改善するべきだろうなと。 まして PDF 。 どうしてこうもお役所というのは PDF が好きなのか? 今回のような場合なら極端なことをいえば高橋メソッドバリバリの「とにかく危険だからすぐに逃げろ!!」と赤い巨大な文字で表示させるような HTML メールのほうがまだましだったのではないかというくらいには。

 加えて自治体側も気にしているのは河川などの水防情報メールだけ。 これもメールというのが信じられないし、さらには PDF だ。 水位情報などが表にして送られていたようだったが、きっとこれを見て担当者がエクセルにでも入力し、グラフ表示かなにかし、その結果を見て「どうでしょうね?」とかやっているのではないかと想像してしまうくらいに。

 こうしたデータは観測機器からデータのまま送ってすべて機械的に集計された結果が分かりやすく表示されるようなシステムであってこそなのではないかと。 いちいち個々のデータを集計表にして PDF にしてメール添付してなどとやっていて迅速な対応ができるわけもない。

 気象庁も気象庁だが、自治体も自治体。 気象庁の送ってくる情報は重要視してないというのも問題。 どうしてこの国のお役所はこれほどまでに PDF が好きなのだろう? WEB であれば検索されたくないのだといういいわけも納得はできないものの、いいわけはたつかもしれないけれど、メールでまでわざわざ PDF 。 住基ネットとかいっていたけれど、ひょっとするとあれもデータはすべてメールによる PDF のやりとりで行うのでは、と思いたくなってしまうような。

 なにやらいろいろがっかりしたのだった。

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