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ごん狐

 昔、新美南吉の全集を片端からというくらいに読んだ時期があったけれど、素直にいえばもうその内容などすっかり忘れてしまっている。 「ごん狐」もそう。 いや、おぼろげにという程度であれば記憶になくはないのだけれど。

 狐の姿をとってはいるけれど、だれかにかまってほしくてついいじわるをしたり悪戯をしたりということは子供にはありがち。 気になる女の子になぜかいじわるしたりというのもまた同じようなことで、本当は素直になれたらいいのだろうけれど、日本人という性格も加わってか、なかなかそれがうまく言い出せないし、表現できない。

 昨今だともっと日本人はそうしたことを積極的に行うべきだといって欧米的な教育であったり、セミナーのようなものを導入する向きもある。 それはそれで確かに有益ではあると思うのだけれど、そればかりでよいのかとも思ってしまう。

 裏表のないなんでもずばずば言ってあっけらかんとしているというつきあいも悪くはないかもしれないが、なんとも落ち着かないものを感じてしまったりもする。

 ごんだって本当はいたずらが楽しかったというよりは、村人と普通に遊んで欲しかったのではないかと。 だから、悪いことをしてしまったなと反省してあれやこれやと届けていたわけで。

 よい行いでなかったのも間違いのないところとはいえ、もっとも大切なのは相手を決め付けてかかるということの危うさなのではないかなと。

 あまり教訓めいたことをいうのもなんではあるけれど。 哀しいお話であるなあ。

 やっぱり黒井さんのこの絵だよねえ。

4039632702ごんぎつね (日本の童話名作選)
新美 南吉 黒井 健
偕成社 1986-10-01

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4001140985ごんぎつね (岩波少年文庫)
新美 南吉 宮田 奈穂
岩波書店 2002-04-18

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