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二分の一

 [ 半分他人のおれ::L'eclat des jours(2012-06-13) ]

 ロボットの不気味の谷の場合、似せていったのだがなぜか不気味に感じられたというよりは、似せようと製作者が努力はしているのだろうが、それが不自然なものでしかない領域、とでもいうのが正しいような気はしている。

 それまでは似ているわけではもちろんなくて、いかにもロボット的なぎこちない動き。 その後人間的な動きというよりは人間的な動きに近づけようとしていて、その方法論が間違っていて異様な動きになってしまっているというのが不気味の谷の実際のように感じている。

 とまあ、それはともかく。

 赤ちゃんに与える絵本として今もってベストな選択のひとつとなっているのが、ディック・ブルーナのうさこちゃんのシリーズ。 絵本そのものとしてよくできているというのももちろんあるとして、赤ちゃんの同定認識とでもいうのかに関して実に的確な絵であるからというのもよく知られているところ。

 赤ちゃんの時には正面に見えている形や配置で認識しているというのがあるようで、すなわち正面の顔かまるっきり横向きの顔といった決まった配置で認識をしている。

 ゆえに漫画や写真などで立体的に配置された、斜めからの顔であるとか、上や下から、はたまた振り向いたなどといったものは同じものと認識されない傾向があるらしい。

 そんなこともあってうさこちゃんは常に正面の顔。 まっすぐこちらに向かっていてもそうだし、どちらか横に向かって歩いているときでも顔は正面を向いたまま。 これによって赤ちゃんにとっては、それが同じものであると認識できているらしい。

 同様に古代の岩絵のように真横を向いたものだけという絵も同じものと認識しやすい。 よく描かれる魚の絵などがそう。 絵本でいえば「きんぎょがにげた」(五味太郎)などがよい例。

 次々と金魚が逃げていって場面に溶け込もうとしているのだけれど、金魚は常に横向きに単純化された絵で表現される。 平面上の向きとして上向きだったり左右どちらかを向いたりというのはあるけれど、同じ横向きの絵であることは変わりがない。

 で、先の半分お母さんの実験。正面を向いたお母さんの顔写真を使っているだけなので、ぜひここは 100% お母さんだが真横を向いているものとか、斜めを向いたものとかでも比較実験をしてもらうと面白いのではないかなと思った。 もちろん半分お母さんでも同様に。

 その結果はあるいは 100% お母さんでも斜め顔では異なるものと認識するのかもしれず、あるいは半分お母さんでも角度によっては違和感を認識しないかもしれない。

 これができるのは赤ちゃんのときだけなので調査が難しいところもあるだろうけれど、ぜひやってみて欲しいなあ。

4834000265ちいさなうさこちゃん (1才からのうさこちゃんの絵本セット1) (子どもがはじめてであう絵本)
ディック ブルーナ
福音館書店 2000-12-01

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4834000230うさこちゃんとどうぶつえん (1才からのうさこちゃんの絵本セット1) (子どもがはじめてであう絵本)
ディック ブルーナ Dick Bruna
福音館書店 1964-06-01

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4834008991きんぎょが にげた (福音館の幼児絵本)
五味 太郎
福音館書店 1982-08-31

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#赤ちゃんが生まれたばかりの人へのプレゼントとして絵本を選ぶなら、そんなことも考慮して選ぶとよいと思う。 もしくは絵本専門の書店とか、絵本についてきちんと理解している店員さんのいる通常書店か。 最近は小さな絵本専門店はだいぶ消えてしまったけれど。 まあ、迷ったら福音館という手はある。

B00005G74U川本真琴
川本真琴
ソニーレコード 1997-06-25

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