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未解決の検証

 一週間あまりたってしまったけれど NHK スペシャルでの未解決事件オウムの回。 長野県警、神奈川県警の捜査員の話などをまじえて、当時捜査がどこまですすんでいたのかとか、熊本での強制捜査で情報が漏洩していてまったく機能しなかったことがあとでわかったことなど、なかなか興味深く見た。

 熊本での強制捜査では武器製造などということはつゆとも思わず、別件で捜査をというだけだったのが、オウム側ではこれはまずいということで隠蔽をし終えてからようやくの捜査となり、結果的にこれという成果はあげられなかったらしい。

 その後もどうも情報に敏感なのか諜報活動が優秀だったのか、何度と無く察知しては隠蔽を行ったらしく、このあたりはなんとも警察が情けないようにも。警察内部に通じる信者がいたということでもあるのだろうなあ。

 サリン事件に関しては大量の薬品の入手ルートなどオウムとの関連を早期に長野県警でも神奈川県警でもつかんでいながら、これという決め手に欠けたためなのかそれ以上の捜査にいたらなかったのはなんともやりきれないものが。

 そこでもう少し進んでいたら地下鉄事件は起きなかったかもしれない。 仮定の話をしてもはじまらないのはあるけれど。

 地下鉄事件の年の正月に新聞でサリンと教団との関係が報じられ、前年末までには 7 トンは製造できるとしていたのにできなかったといって教祖様の怒りにあったとか。それで、既に製造した分を処分し、プラントも隠蔽工作したというのだが、どれほどあってどこへ捨てたのかは謎のまま。

 結果地下鉄事件では急遽製造した 6 リットルを使って犯行に及んだのだとか。

 結局宗教団体だからという理由で及び腰になっていた警察の落ち度によって引き起こされたといってもよいのかもしれない。サリンの製造を取り締まる法律がないからとか、いろいろ理由はあったらしいけれど。

 オウム側のなぜ犯罪へと走ったのかだけでなく、警察はどうして確たることができなかったのかといったあたりも詳しく解明すべきなのだろうなあ。

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