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注釈番号の扱いについての考察

 気になっていた注釈番号の問題を試してみた。というのは、現状テキストデイジー図書における注釈番号はフレーズ全体に割り当てられているというのは、どうも奇妙であるし、また今後 DAISY4(epub3)に変換する際にもあまりよろしくない実装だと思うので。

テキストデイジー(注1)は、プレイヤーのTTS(Text to Speech)機能で文字列を読み上げさせます。

 上の例の場合に、現状ではこの行全体をひとつのフレーズとすることがまず多いので、行全体が注釈番号 noteref として処理されている。注釈本文はそのあとに読み上げられるように設定されている。

 読み上げの順番として、より正確には(注1)となっている場所で注釈へと行くのがまあ正しいのではあろうけれど、そこはこの行の後でも悪くはないと思う。(注1の場所で注釈へいって戻ると「は」を「ワ」と読んでくれないという現象が起きる可能性が高いのもあり)

 ただ、注釈番号の設定されている位置としては、あくまでも「注1」部分にあるべきではないのかとは思う。でないと、今後 DAISY4 にする際に全体をというわけにはいかないし(EPUB3 は汎用的な企画 規格 なので)、番号自体は「注1」にあるべきだ。

 本質的なところからは少しずれたことも言えば、注釈番号である noteref には<sup> タグ同等の上付き文字の css が設定されているため、フレーズ全体が小さな文字になってしまい、さらには枠で囲まれてしまうのもあまりうれしくないように思う。

 そこで少し試してみたところ注釈番号を本来的な位置に設定しながら、注釈番号を含めたフレーズ全体を読ませてから注釈本文を読むのは別に可能だとわかったので、そういう方式にでも改めたほうがよくはないかとも思うのだが。

 以下はいずれも AMIS でサンプルを再生させた時の画面。

 こちらはフレーズを分けてしまうタイプ。
Daisy3noteref

 こちらはフレーズは維持するタイプ。
Daisy3noteref02


 両者ともに下に見えている(注2)の部分は従来のフレーズ全体が注釈番号に設定されているパターン。

 サピエ図書館での暫定的? なテキストデイジー図書仕様では、フレーズ全体を注釈番号とするようなことになっているので、後者がよいのかもしれないけれど。

 こうしておけば同じソースの原稿テキストからテキストデイジー図書(dtbook-2005-3)も、DAISY4(EPUB3)図書も作成しやすくなるのだがなあと。まあ、このあたりはこちらの勝手な希望でもあるのだけれど。

 ただ、注釈番号本来のことを考えると、マークとしての意味も機能としても同じままに再生できるのであれば、変更するというのもあるのではないかなあと。


追記:
 考えてみると後者にするのであれば、読みの方法はこれまでと変わりないわけで、注釈番号の見かけがより望ましい形になるというだけなので問題はないのだなと。ということで、RDM の実装はひとまずこちらに変更しよう。

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