エイリアンVSヤマト
予想に違わぬ怪作だった。近年ではもはや当然のこととして理解・容認するべき「映画は別物」ではあるけれど、これはいったいなんだったのだろうなあと思うくらいには怪作だった。
目的以外はもうほとんどオリジナルとは関係ないものになりつつあって、まさしく別物。まあ、そうはいってもというかそれだからこそというか目に付く部分が増えてしまう。
主人公を演じたタレントさんは何を演じても自分というキャラクター以外は演じられないという奇特な能力を持っていて、また回りもそれを望んでいるのか容認しているのかは不明なれど、それで済んでしまっているのがなんとも気が抜けてしまう根本。もうアイドル系タレントをもてはやすのはやめたらどうかと思うくらいには。
太陽系辺縁から地球とタイムラグなしで交信ができるというのはいったいどのような技術によるのか? とか。
佐渡先生が女になって、高島礼子が演じるのはまだよしとして、それでいてなお一升瓶持って「酒飲むぞ」とか言わせているのはいったいなんの冗談なのか? とか。
ガミラス宇宙船を拿捕したからといって保護服もつけずにみなで回りを囲んで観察会を開いているというのは、どれほど愚かなのか? とか。
惑星の地表付近でワープするとかいったいどういう神経? とか。
ガミラス人が実態のない精神的な生命体みたいになってしまったのに、なぜあのような宇宙船が必要なのか? とか。
オリジナルに忠実な線で作っていたらその他のところはまあ多めに見ようじゃないのと思えるのではなかろうかというくらいには、あれこれ目に付いてしまう。
そして最後の最後は映画「エイリアン」かと思うような。
なんだか著しく過去の名作アニメの名前を貶める作品になってしまったなあという印象が。まあ、あくまでも当時を知る個人の感想でしかないのですが。
#やはりかつてのテレビシリーズが、その構成のうまさからも最高だと思う。
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