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若沖

 NHK で若沖(じゃくちゅう)の番組を見る。そういえば以前にもあったような気がする。今回はいろいろとわかった技法などを解説していてなかなか面白かった。

 もみじを描くにあたって裏から赤を塗っておいてそれがすかして見えるのを利用してうっすらとした色合いのもみじと表から描かれた鮮やかな赤との対比が見事。

 鳳凰の金色に見える部分には実は金は使われておらず、黄土という黄色があるだけ。ただ、これまた裏から黒をすかし見せることや白を効果的にいれることで視覚的には金色にしか見えないという。

 そうしたいろいろの技法にしても色の置き方にしても、ほんのわずかに置かれただけのものが効果的に使われているということで、微細な部分を見ていくといくつも発見があるらしい。

 水墨画では筋目描きとかいう技法が使われているとかで、墨のにじみによる濃淡で輪郭を描くということで、しかもこれが描いているときにはどのようになるのか目には見えない。乾いてみてはじめてその様子が明確に見えるようになるとか。

 著名な水墨画家に再現してもらったものの、なかなかに大変な作業らしい。相当に修練を積んで身につけたのだろうなあと。

 こうした文化財などがきちんと残されていくようにすることは大事なことだろうなあと感じたしだい。こういう番組があるだけで NHK は意味があるよなあとは思う。だから妙に民放におもねるのはやめて欲しいなあ。

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コメント

∥だから妙に民放におもねるのはやめて欲しいなあ。

まったくです。言葉づかいにしても、そう思います。
若冲は、上野で観ました。

投稿: | 2012.01.09 17:56

ご覧になったのですか、いいですね。
一度、本物を見てみたいと思いました。

投稿: ムムリク | 2012.01.10 09:29

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