見れども見えず
NHK 「ワンダーXワンダー」がひとまずの終了を迎えた。同時期にはじまった「追跡!AtoZ」のひどさとは違って格段によい番組だったので残念ではある。まあ、取材のための費用や時間が膨大で大変であったろうことは想像できるので仕方ないかとも。
初期のころの(初回だったようにも思うのだけれど)結晶洞窟とかすごかったものなあ。
さて。
その流れで見ていた「ミラクルセンス」という特番。アメリカからはまったく見えない男性がみずから発する音で回りの状況を認識する姿であるとかを紹介していた。形や材質まで見抜いてしまう姿にはただただ驚くばかり。二人目はソムリエさんだった。最後にサッカーの中村しゅんすけ選手。
広くフィールドを認識するのはどうやっているのかといったあたりを分析していた。で、中心に視線はあるものの周囲がよく見えているらしいということからいろいろやっていたのだけれど、このあたりはよくわかる。天体観測のさいに望遠鏡の視野を目を凝らしてみていても、光量の少ない天体をとらえるのはなかなか困難なのだ。
こうした場合にどうするのがよいかといえば、見ようとしないということになる。逆説的なことではあるけれど、つまり何かを見ようと意識せずにまんぜんと、ぼんやりと全体を見るようにするとむしろ目の端のあたりがよく見えるということがわかる。そうすることで淡い天体も認識しやすくなる。
目の中心で見ようとせずにぼんやりと全体を見るようにすると視野の周辺が意外とよくわかる。いや、わかるというとやや語弊はあるかもしれないけれど、認識はできるのだ。
つまりはそうした、何かを見ようと集中するのではなくて、あえて見ようとしないような状況にすることで全体が見えてくるということがあるということなのだろうなと。
目を凝らしていたのでは決して見えないもの、というのも世の中にはあるのではないかと。
#しかし、案内人の細川さんが「エコロケーション」というのは、どうなのか? と気になって仕方なかった。
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