SLUMBER
そういえば tako さんが映画を見て感想書かれていたなあと思い出した。映画「ゴールデンスランバー」。いきなり殺人犯にされて追われることになるという不条理な展開と、そこに大学時代の旧友がいろいろに絡んでくるあたりは確かに楽しい。独特なキャラクターの持ち味はコミック的でもあるし。
で、冒頭のエレベーターシーンが実は最後のシーンと重なっているというのは面白いと思いつつも、実にわかりにくくて少し違和感が残ってしまった。冒頭のそこから事件がはじまったように見えていたのでまるっきりタイムスリップものみたいな印象になってしまって。そこはもう少し明確にわけてよかったのではないかとも。
最後の花火をしかけるのも時間的にいったらちょっと無理がありすぎな感じがして、それをいってもいけないのだろうけれどちょっと気になってしまうのだった。さらにはiPod 程度で銃弾が止まってしまうものかというところも。あの程度だったら貫通するんじゃなかろうかと。数十年は放置されていたであろう車のバッテリーを交換したのはよいとして、ガソリンが残っているものだろうかとか、残っていたとしてそれが使えるのかとか、まあいろいろ言い出すとキリがなさそうなのだけれど。
で、tako さんも言うように父親の言葉が実にいいし、実家に送る手紙へと張られた伏線もよく活きているし、なによりも堺雅人という人選がうまかったなあと。
終わり方はまああれもありだとは思う。それはそれで叙情的な余韻が残るという描き方では。原作がどうであるのかは知らないけれど、それでももう少し事件の真相にせまる部分があってもよかったかなあとは思う。断片的に描かれる部分でいろいろ想像はできるものの、もう少し明確になにかがあってもよかったのではないかなと。この物語としては暗殺そのものについては主眼ではなく、単に濡れ衣を着せられた男の逃亡劇を描きたかっただけなのだろうとは思うけれど、それでももう少しあったらなあとは思ったり。
このあたりは確かに好みの分かれるところなのだろうなと。
ただ、伏線はりすぎて活かされないままになっている感も強いので、いっそ連続ドラマのようなものでじっくりとそのあたりを描くという手法もあるいは残されているかもしれないなあ。いや、フジだったらやりそうだなあ。
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コメント
こんにちは。
RSSリーダーをチェックしたら名前が出てきたので思わず…^^;
花火や車の件、同感です。
え、それってどうなの?って部分、けっこうありましたw
でもそういう些末(と思えるかどうかが鍵かも)な部分は「まあいいや」と思える勢いがあって私は好きでした。
iPodの件。
まあ、ときには辞書とか手帳とかで止まるケースもあるようなのでw、iPodでも止まるのかもしれません。
(実は防弾用の超合金が使われているとかw)
ちなみに原作ではiPodは出て来ません。
舞台になった仙台の緑が美しかったのを思い出します。
投稿: tako | 2011.10.02 12:36
失礼しました(^^;
確かに「まあまあ細かいことはいいじゃないの」と思わせてくれる出来だったのは確かだと思います。
十分楽しめましたから。
その上で、いつまでもそんな服装でいるなよ、とか PSP 買うより他のものを(^^; とか思ってしまったりする、それもまた楽しみというか(まあこれはスポンサーの関係でもあるのでしょうね)。
仙台はちょっと懐かしいですね。
投稿: ムムリク | 2011.10.02 14:07
いえいえ、古い記事を掘り起こして紹介して下さって嬉しいです(^^)
私も映画を見たり、美術館行ったりしてるのについつい書く機会を逃してしまっている今日この頃。
(Twitterに書くだけで満足してしまう^^;)
せっかくiPhone持ってるんだから、とりあえず簡単な記事をアップしておいて後で修正するという使い方でもいいかもしれませんね。
投稿: tako | 2011.10.02 14:32
いっそ Twitter からココログに連携して送ってくれたらいいかもしれませんね(^^;
投稿: ムムリク | 2011.10.02 14:40