ぐるりのこと。
リリー・フランキーが法廷画家の役ということだけは、どこかで耳にしていただけの映画。これを主軸にした映画なのかと勝手に思っていたらまったく違っていたのだった。この夫婦の 10 年あまりの紆余曲折を描いたというものだったのか。夫婦とか家族とか親族関係とか。で、そこにちょっと法廷が絡んでくるといってもよいのかな。目だってではないけれど。
実際のところ特になにがというほどの展開ではなく、比較的淡々としていて、長い年月のごくわずかの断片だけを見せてもらっているようで、物足りなさもなくはないのだけれど、全体としたらさほど悪くはないかな。というか、木村多江さんがすばらしくてそれだけで十分という映画かもしれない。「今日はする日でしょ」なんていわれたらなんだかドキドキしてしまいそうだし。
リリー・フランキーは特にうまいとかいう感じではないのだけれど、唯一ちゃらんぽらんな女好きの亭主という役どころには見事に合致していて、それはそれで配役の妙というものかもしれない。
やや観念的であったり抽象的な面が強かったりもするので、物足りない印象はあるのだけれど、総じてはまあまあかなあと。いや、繰り返しだけれど木村多江さんがよかったからそれでよいのだ。
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