「思い出してごらん」のリハビリ
なにやら NHK の回し者かと思うくらい見た番組のことをちょくちょく書いているのだけれど、まあ民放よりもよほど見るべき番組は(それでもまだ)あるので仕方ないと思うことに。で、先の NHK スペシャルの脳卒中のリハビリのもの。これまでのリハビリというのは患者がもっとがんばって自分で動かせ! 的なものだったのだけれど(やや極端だけれど)、鹿児島の霧島リハビリテーションセンターで行っているのは、脳と運動機関との連絡が悪くなってしまい、動かし方を忘れてしまった、あるいは失ってしまったのだから、作業療法士が動かしてあげながらポイントで筋肉や神経?に刺激を与えてやって、脳からの新たな回路の形成・強化を促してやるという方法にはちょっと感動するくらいのものがあった。
とかくリハビリは苦しいだけのものになりがちで、それもあって長続きしなかったり、一定の期間がすぎるとやってくるいわゆる6ヶ月の壁のために、継続することを断念する患者が多い。けれど、こうしてごく短時間にも関わらず目に見えて変化が感じられると意欲もわくというものであるし、実際よい効果というのは実証されているようだ。
ただ、重度の麻痺の場合にはなかなか効果を上げられないそうで、それはそもそも動かそうと思っても脳がそれを指令してくれない状態になってしまっていることがあるそうな。仮に指令がでていても正しい指令を理解できてないので無駄な指令ばかりであったり、きちんと動かすには莫大な労力を要したり。
今ではそれを訓練する技術も研究されているそうで、段階的にリハビリすることでこれまでとは格段に違った成果をあげることも夢ではなくなってきた様子。
もう少し早くにこうした方法があったならなあ。
脳卒中や脳梗塞で倒れた場合、直後の処置が適切であると、まったく元のように回復することがあるのだけれど、実はこのときが一番危険だ。ここで無理をして再び倒れたりしてしまうと、その後の経過はあまりよくないことが多い。リハビリも大変になってしまう。
リハビリのなにが大変といって本人が一番もどかしいのは確かなのだけれど、家族など周りもやはりつらいのはあるのだよね。
こうした新しいリハビリがもっともっと広まっていくといいなあ。
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