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自制の力

 8 月 7 日放送の ETV 特集「ソルジェニーツィンと大統領たち」をようやく見た。共産党時代を含め、ソビエト崩壊後も少なからず影響を与えていた軌跡が大まかにまとまっていてなかなか興味深かった。というか、実のところそこで語られるさまざまな事柄が、それは今の日本のことか? と思ってしまいそうな、そんなことが多かったりもして、普遍的な社会のテーマなのかとあらためて実感したり。

 「消費の欲望を抑えること」「自制の力」が必要だと。物質的に豊かになりすぎてというのはあって、全体としたら消費行動はややおとなしめの時代が今かもしれないものの、全面的に否定もできないところというのは確かにあるような気がする。

 豊かさということとも関係してくるのだろうけれど、時々 10 年、20 年という間隔で話題が再燃するような。フロムとか、ガルブレイスとか。

 ソルジェニーツィン自身の言葉ではないけれど、「国威発揚よりも、国民の幸福が大切」とかもどこぞの国家がそろそろ気づいてよいのではないかとか。

「問題は言論の自由ではなく、言葉が権力に響かないこと。権力は自分たちに向けられる言葉など、痛くもかゆくもないのです」

 というソルジェニーツィンの妻の言葉は、まるっきり世界どこでも通じるようなものじゃなかろうか。今の日本の状況も。それは政府だけでなく、政治家全般にいえることではないかなと。どなたかが「国民が聞く耳をもたなくなった」といって辞任されたが、本当に聞く耳をもたないのは果たして誰なのか。そこがそもそもずれているのかもしれないなあ。

 などとつらつら思いながら見たのだった。

431400181X生きるということ
エーリッヒ・フロム 佐野 哲郎
紀伊國屋書店 1977-01

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4006031378ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)
J.K. ガルブレイス John Kenneth Galbraith
岩波書店 2006-10-17

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 暉峻さんの本がベストセラーになったのも、もう 20 年以上前か。

4004300851豊かさとは何か (岩波新書)
暉峻 淑子
岩波書店 1989-09-20

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 そういえば未読だった。新潮文庫は絶版なのかしらん。

4102132074収容所群島 1―1918-1956文学的考察 (新潮文庫 ソ 2-7)
アレクサンドル・ソルジェニーツィン 木村 浩
新潮社 1975-02

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