Jusqu' A Toi
なにやらついてないアメリカ人の若者がなぜかコーラの懸賞にあたってパリ旅行。ところが到着するとトランクは行方不明。やむなく安宿(?)に宿泊するも奇妙な宿。荷物がまったくなかったのでとチップを渡さなかったことや、翌朝掃除しようとしたのを拒否された(在室なのに許可ももとめずに掃除しはじめるというのもどうかとは思うけど)のに腹をたてて、一切のサービスをしないと公言。
たまたま同じころ仕事帰りに荷物がなくなってしまったフランス人の女の子。帰宅すると隣人がトランクがきたから受け取っといたわよというのだけれど、自分のものではないトランク。電話して間違っているといいたいのだけれど電話したり他人と話すのが苦手なのでどうしても電話できない。で、あろうことかトランクを開けてしまう。中身は男ものと思われる荷物。
たまたまはいっていたマルケスの「百年の孤独」を見て愛読書なのだと勘違いし、運命の人に違いないと妄想をはじめる。荷物をどんどん出しては妄想にふける彼女。シャツを着てみたりパンツをはいてみたり。少しばかり、いやかなり危ない感じも。
気がつけばすっかり見ず知らずの荷物の持ち主に恋しているという状況に。
しばらくしてようやく持ち主への連絡がとれて返さなくてはならないという段になって、荷物のなかのカメラに自らを写しておいたり、メッセージを入れたり。なにも知らずに荷物を持って早々とアメリカに戻った若者は恋人とよりを戻せそうになったものの、恋人がたまたまその写真を見て勘違い。パリに女ができたと。
パリの女の子のメッセージを翻訳した彼は、ふたたびパリへ。これはうまくいくのかと思わせておきながら、さてどこに落ち着くのかと二転三転。
なによりも妄想中の女の子がとてもかわいい。二転三転させておいて、それでもという結末はなかなかホッとさせてくれて見終わった感じもさわやか。男性が二度目にパリに行ったときにも同じホテルに宿泊するのに、今度は妙に親切で、あれはいったいなんだったのかと思うところとか、なんとも不思議な面もある映画。
邦題は確かにそういうことなのだけれど、それはやっぱりすべてのネタばらしになってしまうし、もう少しつけようがあったのではないかなとは思わないでもない。原題のままを少しだけ分かりやすくする程度でもよかったのではないかなとは。まあ、そうすると似たようなものかもしれないけれど。Jusqu' A Toi ってなかなかいい感じなのになあと。
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