メリット、デメリットの先にあるもの
[ 電子書籍の価格:更新日記 - 日曜プログラマのひとりごと ]
現在の専用アプリケーションに閉じ込められた電子書籍は好ましいものではない。
このあたりは同じ意見で、今年になってもはや話題はすたれてしまったけれど、昨年の今頃は iPad のためのさながら仕掛け絵本かという電子書籍ばかりが話題を集めていたし、そうしたものを作る側も売る側も求めていたようだった。
確かにそうした仕掛けは見た目が楽しいし、新鮮であるので面白いとは思うけれど、そうした目先のものは直になれてしまう。そして飽きられる。
大量の本を小さな端末内に収めておけるというメリットは確かに一面ではメリットであるし、指摘されているようにデメリットともなりうるのだろうなと。目に見える形の積読本のアピールというのは確かにないなあ。もっとも書棚に収めたからといってすっかり存在を忘れてしまっている本もあるし(ゆえに同じ本を買ってしまったり)、ダンボール箱に入ったままなどというのも同様かもしれない。
電子書籍にメリットを多く感じている人もいるだろうし、逆にあまりメリットを感じていない人もいるだろうし。まだまだ過渡期なのだということでは確かなのだろうなと。
価格についても難しい面はあって、先の「G1GC本」の爆発的な売れ行きに悲喜こもごもという状況を見ても思うわけだし。今後時間をかけて醸成されていくものなのかもしれない。
ただ、デイジーさんの活動のように、それがもたらす恩恵という意味でいえば、明らかにその動きそのものは加速されるべきであるし、継続もされるべきなのだろうなと。スペースがどうのこうのとかよりは、書籍の真のユニバーサル化という側面でとらえることのほうが大切なのかもしれないなとは思う。
昨年来の狂騒が終わったころにこそ真価が問われるのだろうなあ。
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コメント
うわっ! 何だかドッキリです。
紙の書籍のすばらしさから逃れられないのは事実ですし、それはこれからも変わらないと思います。
しかし、それを享受出来ない方にも、同じく中身のすばらしさを知って頂きたいという思いが始まりでした。
どういう形を選ぶにせよ、選べるものがまず無ければと。
投稿: 涼 | 2011.07.04 13:02
電子書籍用端末を持ってないので、せいぜい PDF のいくつかを読む程度なわたしですけれど、スペース問題とかはうれしい面もあるよねとは思ってます。とはいえ、紙のほうが扱いは楽かなあというか、製本されたあの感じが好きなので、全面的に移行する気にはなれそうにありません。
なぜ電子書籍なのかということをきちんと見てない会社や団体は、これからすたれていくのでしょうね。
投稿: ムムリク | 2011.07.04 15:39