« missing | トップページ | 春の雪 »

ヴァレンチノ

 ふと涼さんに触発されて思い出したので、雑誌「ちくま」1982 年 2 月号など開いてみる。ぽっぺん先生の博物誌として舟崎克彦さんが書かれていたのを思い出したので。

バレンタイン・デイは二月十四日、女性から男性へ愛を告白してさしつかえない日とされておりますが、そもそもは西暦 207 年、ローマの高僧、聖ヴァレンチノが異教徒に虐殺された命日でありまして、男女の色模様とは縁もゆかりもありません。ただ、一方で小鳥がつがい初める日とも伝えられておりまして、ここに両々相まってバレンタイン・デイ-愛の日とされるに到った次第です。

 などとはじまる。まあ、チョコレートと結びつけたのは日本の大手菓子メーカーだったかと思うのだけれど、日本はそうした似非イベントが好きなので、流行はしたものの、まさかこんなふうに変遷するとは思いもよらなかったのでは。あるいは、時代時代に即した手法をうまく引き出して、購買に結び付けていると思えば、見事な商魂ともいえるのかも。

 一方で、貧しい国々で生産されるそれらカカオなどの現場がどのようなものであるのかにも、思いをはせる必要はあるのではないのか、という声もあって、そんなこんなに浮かれていてよいのかという思いも去来したり。確かにコーヒーをとってもそういう現実はあるのだなあとも。

 あげたつもり、もらったつもりで募金して寄付することにしたという企業もあるらしい。できれば、このときだけでなくて恒常的なものにしてもらったらいいなあ、などとも思いつつあっさりショコラなどわずかにいただきましょうか。

#由来が先にあげたものであるのかどうかは定かではありませんが。

#当該署名の書籍(ぽっぺん先生の博物誌)は1985 年に刊行されているが、絶版らしい。復刊ドットコムの動きも鈍いなあ

|

« missing | トップページ | 春の雪 »

コメント

こんにちは

∥あげたつもり、もらったつもりで募金して寄付することにしたという企業もあるらしい。

これ、いいですね。カードを配ってその旨お知らせするというのもありかも。お返しも、寄付(とカード)でを期待して。

投稿: | 2011.02.15 12:23

まあ、それに乗るもよし、乗らざるもまたよしということですから、実際どうあるかはともかく、ささやかな支援ができる心持というのは忘れたくないですよね。

投稿: ムムリク | 2011.02.15 15:49

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ヴァレンチノ:

« missing | トップページ | 春の雪 »