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ブラック・ウィドワーズ

 しばらく前になってしまったけれど、まずは arton さんが「黒後家蜘蛛の会5」をメモされていて、新刊が今頃出たのだろうか? と思ったら、そういうわけではなくて、面白そうだなと思われたようだったのだった。で、確認のためにダンボール箱をごそごそすると5冊でてきた。確かにすでに読んではいるようだった。とはいえ、逐一それぞれを覚えているわけではないのだけれど。

 そうこうしていたら、藤岡さんも書かれていたりして、やっぱり黒後家蜘蛛の会はいいよねえ、と。

 この短編の面白いところは、なんといってもキャラクターの面白さ。ゲストにとっては単なる給仕でしかないように見えていたヘンリーこそが、会の一番の知恵者だったりするあたり。

 そもそも殺人などは一切ないというのもいい。毎回ゲストを呼んで、身近に起きた不思議な話をしてもらい、その謎解きを楽しもうという趣向。よって基本的に殺人事件とか、警察沙汰になるような事件はないというのが、素直に推理に集中できるところ。ただ、なかには日本人にはなじみのないネタもあるので、そうした話はいまひとつ楽しめないけれど。

 メンバーひとりひとりの造形が楽しいのもあって、すいすいと読み進めてしまうし。最後はかならずヘンリーが控えめながらも謎解きしてしまうのもいい感じで。いくつもの可能性をメンバーが排除してくれたから残りを考えただけといった奥ゆかしさが、なんともにくいところ。

 短編なので手軽に読めて、ちょっとした退屈しのぎにはうってつけ。 さながらパズルを解くような、軽めのミステリ短編をお望みなら、間違いなくお薦め。


4488167012黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)
アイザック・アシモフ 池 央耿
東京創元社 1976-12

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4488167020黒後家蜘蛛の会 2 (創元推理文庫 167-2)
アイザック・アシモフ 池 央耿
東京創元社 1978-07

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4488167039黒後家蜘蛛の会 3 (創元推理文庫 167-3)
アイザック・アシモフ 池 央耿
東京創元社 1981-02

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4488167055黒後家蜘蛛の会 (4) (創元推理文庫 (167‐5))
アイザック・アシモフ 池 央耿
東京創元社 1985-11

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448816708X黒後家蜘蛛の会〈5〉 (創元推理文庫)
アイザック アシモフ Isaac Asimov 池 央耿
東京創元社 1990-10

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 同じアシモフ・ミステリでも「象牙の塔の殺人」「ユニオン・クラブ綺談」はあわなかったなあ。

4488167063象牙の塔の殺人 (創元推理文庫)
アイザック アシモフ 池 央耿
東京創元社 1988-02

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4488167071ユニオン・クラブ綺談 (創元推理文庫)
アイザック アシモフ 池 央耿
東京創元社 1989-07

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