ゲリラの次はテロとか?
昨年には、ついに NHK でさえも普通に使っていた「ゲリラ豪雨」という言葉。今年も、あちこちで局所的な集中豪雨が発生して、災害や被害をもたらしているため、新聞・テレビで連日この文字が躍っています。まあ、確かに雰囲気はよくでているようにも思うけれど、やっぱりちょっと変な印象も持ってしまう言葉なんですな。
幸いというか、今年の NHK はさすがに使わなくなったようですが、「いわゆるゲリラ豪雨」といった表現では使ったりするようです。で、あらためて調べるとこんなことが。
語源集中豪雨ということばが初めて使われたのは、昭和 28 年 8 月 15 日の朝日新聞の夕刊(大阪本社版)とされている。「集中豪雨 木津川上流に」という見出しで、本文にも「(前略)激しい雷と豪雨を伴って木津川上流に集中豪雨を降らせ」とある。集中豪雨という表現が、現象を的確に表していたため、しだいに気象用語として定着するようになった。
(「NHK 最新気象用語ハンドブック」 1986 年刊 P.92)
ということで、そもそも集中豪雨という言葉すら、報道から生まれた後に定着した言葉だったのねと。まあ、そういうことなら、今後「ゲリラ豪雨」も定着する可能性を否定できないわけではありますが。
正体のつかみにくい豪雨(前略)
このような性質からゲリラ豪雨と呼ばれることがある。
(後略)
[放送] 「ゲリラ豪雨」は、なるべく使わない。
(「NHK 最新気象用語ハンドブック」 1986 年刊 P.92-93)
と、放送では使わないほうがよいと認識されていたところに戻ってきたのが、今という感じでしょうか。
まあ、どちらになるかはわかりませんが、あるいはいずれは「ゲリラ」に続く「テロ豪雨」なんてものがでてくるのかも。
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