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久々に 98 エミュレータであれこれするなど

 Windows7 での VirtualPC 環境において、2.1GHz の壁問題とは別に問題が発生し、そのために久々に 98 エミュレータなどであれこれ苦労する羽目になってしまった。問題というのは、Windows3.1 & 95 時代のマルチメディアソフトを試そうと CD-ROM をいれて、いざ実行しようとすると、

○○は有効な Win32 プログラムではありません。

 とかいわれてしまってさっぱり実行できない。ためしに、WindowsXP 環境の VirtualPC で実行してみると問題なく実行できる。さらには、テキストファイルを開いてみようとすると文字化けが発生してまったく読めない。エンコードをどう変えてもだめ。

 ひょっとするとネットワークが使えないことが影響しているのだろうか、などとも思ってしまった。あのころ CD-ROM ドライブはネットワークドライブとして認識していたのではなかったろうか? などと思い出したりして。とすれば、純粋にまるごとエミュレートしている 98 エミュレータに Windows3.1 をインストールしたら、うまくいくのではないかと思った。幸いというか、手持ちの Windows3.1 は NEC PC-9800 シリーズ用か、EPSON の 98 互換機用しかないので、ちょうどよいとはいえた。

 ただ、Windows 関係のエミュレートはうまく実現してなかったような印象だったので、あらためて少し調べてみると、Windows3.1 あたりならまあ動作するようだ。というか、考えてみると昔の 98 ノートの HDD をコピーした環境での Windows3.1 はとりあえず動作していたなと思い出した。ただ、ドライブ構成などがおかしなことになってしまったので、まともに動作しているわけではなかったため、あらたにインストールすることにした。

 98 エミュレータとしては、ねこープロジェクト2、T-98Next、あたりがメジャーなところで、うわさにきいたところでは Anex86 というのもあった。ただ、Anex86 はシェアウェアということでやめていたのだったかもしれない。Windows3.1 の動作状況としては、ねこープロジェクト2の NP21.EXE がしっかりしているので、こちらにインストール。過去にエミュレータ用の FDD イメージに実フロッピーディスクから変換しておいたので、それを使ってインストール。

 ところが、途中で画面がおかしなことになってまったく見えない。あとでわかったことだけれど、どうやらそこから Windows 画面になっていて、256 色表示をしているらしい。ねこープロジェクト2も T-98Next も 256 色には対応できていない。さて、どうするかと思ったが、当時の説明書は立派だ。逐一画面とともに解説がでている。そのまま進むならリターンキーを押せとか書いてある。そこで、Windows7RC の時のブラインドインストール再来。ようやくインストールを完了。

 しかしながら、実行すると 256 色ドライバが設定されているので、やはり画面が見えない。そういえば当時もディスプレイドライバを変更してみたものの、表示がおかしくなってよく直したなあと思い出し、DOS に戻って system.ini ファイルの display 項目のドライバを修正する。標準の 16 色用。再度実行してなんとかことなきを得た。が、考えてみるとこれでは本末転倒。マルチメディアソフトの実行には 256 色以上が必須。どう調べてもまだどちらのエミュレータも 256 色には未対応。

 さらには、CD-ROM ドライブの問題。幸い T-98Next はデバイスを任意に追加できる仕組みで、探すと CD-ROM デバイスがあった。それにしたがっていれてみると確かにドライブを認識はする。ただ、十分に機能しているようではないし、残念なことに T-98Next の Windows3.1 は画面にマウスの痕跡がごみとして残ってしまい、いまひとつ実用性から遠い。

 で、さらに調べてみると、どうやら Anex86 は 256 色に対応できているらしい。ということで試してみることに。ディスク形式が異なるために、すべて変換しなおしてという手間をかけてから実行すると、確かに 256 色で表示している。実行速度も恐ろしいくらい速い。CD-ROM デバイスも使える。ただし、DOS のみ。また、標準で用意されている HDD 作成の容量は 80MB までとごく小さい。手動で設定すれば大きなものも作れるらしいが、ちょっと面倒。小さくて CD の内容をコピーするにも足りなすぎる。

 が、ここでもさらなる問題発生。なぜか BMP ファイルをサポート外のファイルだといって表示できない。しかし、ねこープロジェクト2などでは問題がない。どうも印象としては、Anex86 は厳密に 98 の CPU をエミュレートしているのではなくて、基本は実際の CPU にまかせているんじゃなかろうかという。98 とリアル CPU との受け渡しだけ処理しているために異様なくらいに実行速度が速いのでは。本当のところはわからないけれど。ねこープロジェクト2などはリアルな PC-9801 をエミュレートしているのに比べて、速すぎるので。

 いずれにしても、結局どちらも帯に短し襷に長し。きれいな 256 色がだせて実行速度も申し分ないのに、なんだかファイルの扱いが奇妙なものと、256 色はでないが、もろもろの扱いは実に忠実なものと。これは、あきらめるというものか、と思っていたのだけれど、意外なところで解決の道が見えた。

 先の VirtualPC 上で文字化けしたテキストファイルを、ホスト側の Windows7 側で開くと問題なく開ける。また、実行ファイルも、さすがに実行することは無理なのだが(64bit OS であるため)、例のメッセージがでるわけではない。ためしにいったんデスクトップにコピーしてから VirtualPC にコピーしてみると、問題なく表示された。

 CD-ROM のファイルが、なんらかの理由で正しく読めていないということなのではないかと。とすれば、イメージファイルにすればいけるのではないかと思い、試してみるとうまくいった。

 その後、それら失敗していた CD-ROM をよく見ると、どうやら 640MB のファイルサイズを持つものがおかしな挙動をしているような感じ。

 結局、ずいぶんと回り道をして、元の鞘に収まったというか。ふたたび 98 エミュレータは平穏な生活に戻ったし、イメージファイルでこれまで通り使えるようにもなった。もしも、VirtualPC 上でうまく使えない CD-ROM があるというのであれば、イメージファイルにしてみるとうまくいくかもしれない。

#ついでにコマンドプロンプトでなぜか英語配列キーボードになっていて、記号の配置がわからずに困った。日本語配列でインストールされているはずなのに。ということで、デバイスマネージャで日本語配列のドライバに強制的に変更。「このドライバだと問題があるかもしれないよ!」とかいわれたけれど。

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