リファクタリング:Rubyエディション
![]() | リファクタリング:Rubyエディション Jay Fields Shane Harvie Martin Fowler Kent Beck 長尾 高弘 アスキー・メディアワークス 2010-02-27 by G-Tools |
「本書は誰が読むべきか」という冒頭の部分で、「職業プログラマを対象としている」と書かれていて、これはわたしのような素人が読むには無謀なのではないか、とも思ったのだけれど、たしかにそれは言えていて、職業としてプログラムをしている人であれば、多くの得るものがあるのではないかと。
実践となるリファレンス部では、分類された小さな単位のリファクタリング手法が丁寧に解説されていて、それがどのようなもので、なぜそうするべきなのか、それはどう行うのか、そしてサンプルを実際に手順にそってリファクタリングする。すべてが、小さな単位になっているので、それぞれが分かりやすい。実際の場面ではそれらを複合して使う必要があるのだろうけれど、そうしたことも配慮して、連携して説明されている。
一度にひとつの修正を行う、ということを何度となく言っていて、都度テストをして確認していくという、一見地味だけれど、それを守ることが余分な仕事をはさまないので、結果的に早くすませることを可能にするという説明も頷ける。
といって、Ruby 初心者とかプログラム初心者には難しすぎるかといえば、かならずしもそうではないかとも。もちろん、リファレンスの中にはやや理解が難しい部分もあるし、ことによればサンプルの動きもにわかには理解できないときもあるかもしれない。そうした部分は、とりあえずそういうものとしてみておけばよいかと。基本となる小さなクラスであるとか簡潔なメソッドであるとか、条件分岐の見直しなどだけでも十分に役に立つし、誰しも見に覚えのある内容でもあるし。
当然それは、職業としてプログラムしている人でも経験のレベルによって同様なのだろうと思うし、そうであればなおのこと学んでおいて損のない手法だと素人レベルではあるけれど思う。
オリジナルの Java エディションでも、こちらの Ruby エディションでも、どちらか好みに合うほうを一読して実践することで、幸せになれる人はとても多いのではなかろうかと思う一冊。
これを機会に、自分の書いたみっともないコードを、すこし見直したいと思った。
るびま 29 号プレゼントでいただいたのですが、そうでもなければ、なかなか手を出さないと思う本なので、大変感謝しています。同時に、職業プログラマで「欲しい!」と思っていたけれど外れてしまった方には、申し訳ありません。
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