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実験ヒューマン

 NHK の爆問学問。マウスの卵子だけから作ったマウス、を作ってしまった東京農業大学の先生だった。河野さんとか。卵子に精子と同じ遺伝子部分にマーカーを作ってみたら、できてしまったとか。で、オーストラリアだかの芸術家が、緑色に光るウサギを作ったのには違和感を覚えるという。「マウスは実験動物として存在しているんだからいいけど、ウサギはそうじゃないから」といったことを言ったので、爆笑問題のふたりが、同様に、「その境界線がわからない」と。マウスを実験に使っているのは人間の都合でしかないでしょ、的なこともいっていた。そうだよねえ。研究者にとっては、マウスは実験用の動物なんだから、何をしてもいいんだよ、それが常識だよ? みたいな考えが染み付いてしまっているんだろうなあ。

 「だったら、実験人間てのを、つくっちゃえばいいじゃないですか」という、太田の言葉が象徴的。これは、実験用の人間なんですって。

 科学の興味、関心、探求と、狂気は紙一重みたいなところがあって、理屈をつきつめていくから、可能になることももちろんあるわけで、それによって得られる恩恵も、重要ではあるものの、そこに人間の、あるいは研究者のエゴがあったら、それはいつの日に狂気に変貌しないとも限らない、怖さが内在しているような気もするなあ。

 幸いにして、最後に河野先生が、太田の発言に対して、素直に認めて「マウスに対してぞんざいな扱いをしてきていなかったか、考えさせられるところがあった」といったことを言っていたけれど。

 現状では、オスが必要ないというレベルではないわけだけれど、いずれまるっきりオスを必要としない哺乳類の誕生は来るかもしれないなあ、などと SF のような未来を想像したり。

 科学の世界は、なかなかに難しい。けれど、そこがまた、面白いところでもあるのだよね。

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コメント

へぇ・・・
番組見てないんですけど、考えさせられる、怖い話ですね。
実験人間・・・大田さんはやっぱり頭いいですね!
その分野のプロが思う「常識」が世間の常識とはズレてることは、よくあるのかもしれないですね。
例えば「プログラムにはバグがあって誤動作するもの」みたいな。

投稿: BUD | 2010.05.20 04:58

BUD さん、コメントありがとうございます。

一応、先生の名誉のために強調しておくと、「研究だからといって、なにをやってもいいとは思っていない」という認識の方でした。倫理的には割りとわたしたちと同じに近いのではないかなと、思います。

ただ、どうしても、そこにのめりこんでしまうと、その中でしか見えなくなっていく、ということが、誰しもあることで、よく言えば、その範疇なのだろうと。

非常に興味深い時間だったことは、間違いありませんね。

投稿: ムムリク | 2010.05.20 10:25

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