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足跡

 たまたま回した(という言い方は、今では意味不明だなあと思いつつ。つまり、替えた)チャンネルで Panasonic の CM を流していた。番組中で。2 分という長尺の作品で、たった一回しかテレビ放送していないのだとか。すっかり成人した娘がムービーカメラを手に、あちこち歩いていて、図書館に入る。いくつか本を見ていると、そのうちの一冊から貸し出し票が落ちて、見ると母親の名前が。こんなところにお母さんがいる。といった感じで撮影していて、家に帰り、父親に「きょうね、お母さんに会ったんだよ」とか云って、メモリーカードをテレビに差し込んで再生してみせる。「おまえを大学に行かせるために、好きな本も買わずにいてな」とか父親が言う。といった内容。まあ、図書購入費がどれほど影響するかというのはさておき、なかなかよい話にはなっているのに、一回だけですか、放送は。

 もちろん、それによって話題になるってのもあるのだろうけれど、ついぞ知ることもなかったし、Panasonic のサイトを見ても、すでにその CM はアーカイブにもないようで。せっかく作ってももったいないなあ。いや、それとも Youtube とかにはあるのかな?

 図書館のそんなシチュエーションが使われたというと、内田善美の「空の色ににている」を思い出す。主人公の高校生が図書室に本を返しにいくと、係りの女の子がクスッと笑う。不思議に思うけれど、なんだかわからないまま。そのうちに、彼が借りた本はすべて彼女が先に借りていると貸出票でわかり、「わたしのほうが先に気づいた」というサインだったのだと。

 「この本の続きが出たの知ってる?」「知ってるけど、まだ入ってないみたい」「わたしが、今借りてる」といった会話がその後にあったり。

 図書館とは、もうすっかりご無沙汰だ。


 ああ、絶版。

4088600118空の色ににている (ぶーけコミックス)
集英社 1981-05

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 そういえば、この映画も図書館が絡んできたような。

B00005HSU8Love Letter [DVD]
岩井俊二
キングレコード 2001-03-07

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コメント

『空の色に似ている』!懐かしいですねえ。
私も図書委員でしたが運命的な出会いにはとんと縁がありませんでした。
最近の図書館はコンピューター管理なので他の人の閲覧記録が見えなくてちょっと残念。
(学校図書館はどうか知りませんが)
まあ、考えてみれば究極の個人情報ですから、仕方ないかもしれませんね。

内田善美さん大好きだったので、他のコミックスもけっこう持ってます。
特に『星の時計のLiddell』のハードカバー(初版&帯付き!)を持っているのが密かな自慢です(笑)

投稿: tako | 2010.04.09 21:05

そうですね。名前だけとはいえ、このご時世であれば、いっそうそうした傾向は強くなるのでしょうね。

実際、未だにそれぞれの書籍に残されている図書館があるのだろうか、という疑問もなくはないですね。

便利さとともに、つまらなさも感じてしまいますね。

絶版状況を思えば、立派な自慢だと思います!(あとは「ひぐらしの森」くらいしか持っていなかったかと)

投稿: ムムリク | 2010.04.10 12:03

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