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追跡不足

 芸術祭大賞受賞のドラマ「火の魚」を見終わって、そのまま見ていたら、なにやら「追跡!AtoZ」が新薬開発にまつわる話題を取り上げるという。しかも、今は生放送らしい。はじめった直後に見てみたものの、どうにもその作りがよろしく思えなかったので、以来さっぱり見ることもなかったのだけれど、つい見てしまった。

 結果、秘密結社のような暗い地下のようなセットではなく、明るい普通のセットにしているのはよいとして、スタッフの勘違いはまだまだ続いているのだなあというのが、率直な印象。「火の魚」の原田芳雄や尾野真千子の演技がよかっただけに、いっそう残念な感じが増してしまった。

 新薬開発の 2010 年問題はわかりやすく説明されていたし、製薬メーカーとすれば、研究開発に莫大な費用がかかるのは無理からぬことで、それを回収すべく薬価が高くなければならないという論理は、まあ分かるのです。その特許が切れて安い同種の薬がでてくるようになることで、売り上げが確保できず、研究開発が進めにくくなるというのも、まあ分かります。

 ただ、国をあげてジェネリックの使用を増やして医療費を削減しようという動きはあるものの、ジェネリックが普及しているのかといえば、そうでもなく、メーカーや病院・医師のなかでお互いの利益やこれまでの実績維持といった観点などからジェネリックには消極的なのが、まだまだ大勢。

 もちろん、特許切れを補完するあらたな画期的新薬がでていないということは、不安を助長することではあるのだろうけれど、やや扇情的に描きすぎな嫌いはあるのではなかろうかなあとも。

 ま、それは内容の扱いかたなので、番組としてどう主張したいかで変わってくることなので、置くとして。

 希少疾病への対策が進まない現状などについては、現状の紹介というところにとどまっていたのが残念。全般的にいっても、ゲストの専門家がどうにもすっきりしない発言に終始してしまい、時間切れでおしまい。司会側もどうまとめたいのかが見えてこない。

 そもそも生放送である必要性があるのかどうか、というのが一番の問題のようにも。生放送だから、時間がすぎて終ってしまう。本当にきちんと伝えたりしたいことが十分に放送できない。そんなもどかしさだけが残る時間だったのですよね。

 本来であれば、いち企業だけにまかせっきりにしないで国や社会、はては個人にいたるまでが、どう関わっていくべきなのかとか、そうした提言があってしかるべきだったのに、なんだかもやもやしたまま終ってしまっただけ。これが収録であれば、もっときちんとしたものにできたであろうに。

 同じ生放送でありながら「クローズアップ現代」の25 分のなんと充実していることか。一度番組を終わりにしてもう少し考え直したほうが、などと視聴者の勝手な感想としては思ってしまうのですよ。

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