土井式
毎年何度か黒豆を煮ているのはすでに書いているけれど、時々ふとほかの豆に手を出すこともある。あるときは金時豆にはまり、あるときはシンプルに大豆に、そして今年は小豆に走っている。
金時豆のときは昔の電子レンジの説明書にあった料理集を参考にしてレンジで作ってみるかということで、わざわざ耐熱キャセロールまで買って来た。確かに簡単ではあったけれどそれなりに時間を要するので電気代も気になるところではある。
大豆はごく普通に圧力鍋で煮てしまうだけだった。近年輸入食材の不安が多くなってしまったので、可能なものは自分で作るかというところもあって小豆餡を作ってみるかということで小豆が始まった。で、作ってみるとこれが簡単で拍子抜けというか、このくらいなら買うよりもよほどいいなと思うくらい。
市販の餡は安いものは確実に中国製造と書かれているし、国産をうたっていても販売者しか明記されていないものも多く、つまりは原料小豆は国産かもしれないが、加工製造は中国なのだろうなあと。街の和菓子屋さんとかでも輸入された冷凍餡を仕入れて使っているところも多いわけで、自前で餡を練っている店を探すというのは正直なかなか難しかろうというのが現状。
まあ、そういうものは仕方ないとして、自分で作っておけばこれほど安心なものはないわけで(もちろん国産だからといって必ずしも安心・安全が保障されない哀しい時代になっているのも、また事実ではある)、なにより安くたくさん食べられる。
クックパッドなど調べればいくらでも作り方はでているが、簡単にいえば、小豆を一度茹でこぼしてからあらためてたっぷりの水で煮る。圧力鍋を使えば 10 分から 15 分というところか。煮汁ごと別の鍋に移して砂糖を加えて多少つぶしながらよく混ぜながら煮詰めればつぶあんの完成。こしあんにする場合にはザルで漉して皮をとり、布巾などでさらに水気を切って生餡を取り出してから砂糖など加えて(必要なら茹で汁もかな)煮詰める。といった感じか。
で、黒豆に戻る。この頃は静かになったもののひところはあれにもこれにもという黒豆ブームが起きていた。ココアやらお茶やらお菓子やら。もとより黒豆は好きだったのだけれど黒豆だって大豆の仲間でしかないのになにがそんなによいのか、と疑問にも思ったので調べると、皮に含まれるアントシアニン以外の基本的な成分は大豆と同等だという。だったらさほどこだわることもなかろうか、などとも。
さらに Wikipedia にはいつもやっている黒豆の煮方がどうやらかの土井勝さんの手によるものらしいとの記載が。長年の疑問が氷解した瞬間。もちろん Wikipedia のすべてが正しいとは限らないという前提は保つとして、それでも土井さんであれば考え付いても不思議はないかもしれないという答えだったのは確か。
この冬もう一度くらいは煮てみようかと思っているところ。小豆を煮たばかりなのでしばらく先ではあるけれど。
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