等価交換
ものごとには少なからず代償を払わなくてはならないことが多いもので、それはそれで止むを得ないことであるとはいえる。等価交換といったのは鋼の錬金術師だったけれど、ことによっては必ずしも等しいものと言いにくいものもあるのだろうとは思う。
麻生太郎さんにとっては、消費税率10% = 2兆円の定額給付金、ということらしい。その理由が変化してきているのはもたもたしている間に情勢が変化してしまったのでというのは仕方ないとしても(もたもたしていることがではもちろんない。アメリカも台湾も実に迅速だ)、等価交換かどうかは怪しいものだが交換条件である以上、税率を上げるためにはどうしてもばらまかなくてはならないという意地(これを矜持というらしい)で曲げようとはされない。
麻生さんご自身が言われている。「これは個人に渡すのであるから、使う使わないは個人の問題で自由である。政府が使えとかどうこういう問題ではない」といったことを。確か定額給付金は景気対策だと今はおっしゃられていたはず。使わなくてもいいというのでは景気対策にはならないのではと凡人のわたしなどは思うのだが、きっと偉い政治家の先生様が言うのであるからそうなのかもしれない。
いずれにしてももともと税金。使っても使わなくていいからもらっておきなさいというのでは、買収資金とか賄賂とかいわれても仕方ないというもの。しかも自分達は苦労することなく面倒なことは地方自治体に丸投げとなる予定だ。かかる費用も甚大だ。そこまでしてもたいした景気対策にもなるとも思えない。金持ちはそれ以上に消費してくれればいいというのであれば、給付金などなくてもドンと使ってくれたらいいだけのこと。立ち止まり引き返すことができるというのは本当の意味での勇気なのだとわたしは思うが、間違っているだろうか。
税収が足りない足りないというが、これまでどれほど税金を無駄に使い、年金を始めとして資産を失ってきたのかということを十分に踏まえて反省するならば、自らの襟を正さぬうちにてっとり早く消費税増税だなどと抜かす愚は言えないと思うのだが。このままでは税率が 100% になろうとも金が足りないといい続ける子どもと同じではないのか。
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