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タイタス・クロウの帰還


4488589030タイタス・クロウの帰還―タイタス・クロウ・サーガ (創元推理文庫)
Brian Lumley 夏来 健次
東京創元社 2008-11

by G-Tools

 本が好き!経由で献本していただきました。ありがとうございます。

 はじめて手にしたクトゥルーものだったのだが、正直に言うと失敗だった。あまりにも独特の世界ゆえにいきなり入ろうとするのはわたしにとってはちょっと無理があったようだ。四次元に逃れ、行方不明になっていたアンリやクロウが順に帰還を果たして語られる物語なのだが、なにやら設定や登場するアイデア、ガジェットはもはや SF の世界で、いろいろと面白そうなものがあふれているのも事実。これならいけるか? とも思ったのだがやはりやや玉砕気味。

 ひとつにはその独特の世界観が見えていないので話についていくのがきびしいという面。いやまあそういうものとして読み流そうとはするのだが、あまりにも強烈な世界ゆえか気圧された。また翻訳そのものは新しいと思うのだが、もともとがやや古いものであるのと作品世界がそうした雰囲気を持つために、やや古めかしい文体をとっていることもあって、さらに壁が高まった印象も。

 おそらくすでにクトゥルーファンであればなんの迷いもなく、作品を楽しめるのだろうとは思うのだが、いきなりここからというのはちょっと難しいかもしれない。やはりここは順を追ってラブクラフトの一連の作品からはいるのが正解かもしれない。

 逆にいえば、一度ファンになるとどっぷりとはまりこむ可能性を大きく秘めている作品群なのだろうなと。

 あらためてラブクラフトから始めるか、あるいは coco さんのあたりから始めるか。いずれにしても出直して参ります。



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コメント

 おひさしぶりです。
 タイタス・クロウは最近、最初の『事件簿』を読みました。ホームズとワトスンを思わせ、楽しかったです。
 Amazonの書評等ご覧かと思いますが、タイタス・クロウは全5冊だそうです。順次訳されていくとのこと。『帰還』は3冊めですから、厳しいと思います。

 またクトルゥフものは、自分もラブクラフトから読んでいるわけではありません。あくまでホームズの延長線でした。TRPG『クトルゥフの呼び声』の1890年代英国対応の拡張キットが、よくできた風俗資料だったのです。あとは、栗本薫『魔界水滸伝』を読んでましたね。
 邪道もいいところかと思いますが、そこから得たものでも、ダーレス設定だの入り組んでいるので(ラムレイはその上に屋上屋をかけています)、タイタス・クロウなら、ちょっとした解説本に目を通した方が手っ取り早いと思います。『図解クトゥルフ神話』とか。
 自分がタイタス・クロウがおもしろかったのは、ポー-ドイル以降の(推理小説ではなく)「怪奇小説」の系譜の中に、ホームズ的な"ヒーロー"が復帰しているところでした。TRPGでも、クトゥルフものは「(プレイヤーキャラが)発狂する」のがオチの通例。映画のように「ホラーを楽しむ」世界なんだそうです。

投稿: roe | 2008.12.14 18:41

お久しぶりです。
なるほど、やはりいくらなんでも途中からは無茶でしたね。ということを改めて確認できました。献本のものなのでこれしかなく、なんとかなるだろうと思ったのが失敗。

考えてみるとホラーはほとんど読んでいないわけでそのあたりにも無理があったかも。ホームズも好きなんですが、こちらもきちんと読んだことがほとんどないという(ジェレミー・ブレットのドラマは見るのですが)。

いずれにしても仕切りなおしということですね。

投稿: ムムリク | 2008.12.15 10:52

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