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ジェネリックになれないジェネリック

 珍しく医療機関の世話になることになってわかったのは、ジェネリック医薬品は決してジェネリックにはなっていないなということ。

 PC の世界でジェネリックドライバといったら、今でこそあまり縁がなくなったかもしれないが、かつてはとりあえずこのドライバでハードを動かしておいて、もしも専用のドライバがあったり、作られたりしたらそれと替えるというような使い方が多かった。いまでは最初からある程度専用のドライバが使えることも増えたので、あまり見かけないかもしれない。

 昨今はさかんにテレビコマーシャルでもジェネリック医薬品というのを呼びかけていて、厚生労働省でも使用される割合を増やして医療費の削減をしようと躍起になっているわけだが、現実としてはさほど増えていない。

 たまたま今通っている医院では、ジェネリック医薬品に積極的で、隣接する薬局でも大きくジェネリック医薬品の扱いをしている旨が表示されており、さらには処方箋を渡すと薬剤師の側から切り替えられる薬がある場合には尋ねてくれる。ただ、残念ながらそうした医院や薬局はごく少数だということらしい。

 特に大きな病院の医師ほどジェネリックにできるのにそれを認めない(と思われる)ケースが多いようで、このあたりは新薬を研究開発する大手のメーカーとの関係がより強いのが原因なのではないかとも推測できる。

 いったいどれほど価格に差があるのかは、「医薬品情報・検索 イーファーマ|e-Pharma」のようなサイトで調べることができるのだが、ジェネリック医薬品を 1 とすると新薬は 10 とか 20 とかいう値になるものも多い。名目としては研究開発に多額の資金がかかっているのでそれを補うために、特許が切れるまでの間は高い薬価を認めているというようなことだ。

 また、薬局としても問題はあって、限られた場所なのですべての薬を在庫することは不可能。ゆえに希望する薬をもっていないことも十分にある。ということでいえばやはり隣接するような場所にある薬局で薬をもらうのが一番よいということにはなりそうだ。

 ただ、ジェネリックにしたいという希望をいって、薬局側が次回以降用に用意するということは可能だというので、長期にわたるような場合は相談してみるのは無駄ではないかもしれない(もちろん、その薬局が積極的に扱うという方針であるという前提が必要かもしれないけれど)。

 そんななかで思うのは、たとえば自分がもらったジェネリック医薬品についても、ここ数年で使われるようになったというものではなく、10 年以上も前からあった薬だということから、ジェネリック医薬品が登場してもなお高い薬価でかつての新薬が使われているという現状はどうなのかと。

 もちろん、研究は常に続いていて、その薬でないにしても別のあたらしい薬の研究は行われているということは理解できる。それでも、すでに特許がきれジェネリック医薬品が多数登場するような状況のなかでいつまでも高い薬価のままであるということ事態が問題なのではないかなと思うのだが。まったく同じにしないまでも同等レベルまで下げることでどれを使っても大差ないということになれば、メーカーとの関係も弱くなるということはないだろうかねえ。

 いずれにしても、ただ使え使えといってもこれほど旨みがあれば替えたくないというのが本音ではないのかと疑ってもみたくなるもの。著作権みたいな話ではないが、特許が切れて 5 年くらいまでは高い薬価を維持したとしても、以降は下げなくてはならないというような法改正をするのが、なによりも医療費削減のひとつの道ではないのかな、などと素人としては思うのだが。

 [ 薬のことなら薬事日報ウェブサイト - 【厚労省】後発医薬品関連の概算要求-使用促進対策費として倍額を要求 ] ( 薬事日報 )

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