昼と夜のあいだ
近頃になって NHK ではさかんに「夜のはじめ」という言葉を気象情報で使うようになってしまった。「宵(もしくは宵のうち)」という言葉が分かりにくいという判断なのかと思うのだが、なんとも嫌な感じ。ぜひ、「夜の終わり」とかも「未明」の替わりに使っていただきたい。当然、「明け方」は「朝(昼)のはじまり」ですよね。「宵の明星」も「夜のはじめの明るい星」とか。
そもそも NHK のアナウンサーであっても「宵」の意味を明け方のことと思っていたりする人があったことに驚いていたのだけれど、ついには「宵」は分かりにくいのでもっと分かりやすく「夜のはじめ」にしましょう、と取り決められたのではないか、と推測する次第。そのうちに「昼」を「明るい間」、「夜」を「暗い間」などと言い換えたりするのではないか? と思ってみたり。
こうしてメディアによって言葉は殺されていくわけだ。言葉おじさん、日本語が大変です!
ちなみに「NHK 最新気象用語ハンドブック」(1986年刊)によれば、
夕方:日没の前後それぞれ1時間ぐらい宵のうち:日没から2~3時間の間
とされ、図解で説明されていて分かりやすい。もっともその後更新されていない書籍なのでなんともいえない。さながらいま新版が出されれば、使わない言葉として示されるのだろうと。
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