星新一　ショートショート: つらつらぐさ

星新一　ショートショート

　日本 SF 黎明期の貴重な映像などをまじえて、その歴史を紹介していた NHK の番組が放送されたのは昨年のことだったろうか。そこではじめて星新一の肉声を聞いて、そのイメージとのギャップに驚いたものだった。もちろん、勝手に想像していただけのことではある。

　没後 10 年余をへて、今放送されているこの番組は、アニメ 2 本と実写ドラマ 1 本からなる短い番組だが、アニメもそれぞれが違う作家による映像であることもあって、さまざまな味がでていてなかなか面白い。

　どれも同じ 3 分ほどにまとめられていることから、文字のときとは違っているとは思うので、やや首を傾げて終ることもあるのだが、作品の醍醐味をうまくまとめているものも多く、これを機会に読んでみようかと思う若い世代もあるのではなかろうかと。いや、自分でもさほど読んでいないのだよなとあらためて思うわけで、ショートショートという読みやすさもあわせて少し読んでみるのもよさそうだなと思っている。

　手軽に地道に。