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遮光板

 気がつくとあっという間に時間が過ぎてしまう。先日 24 日だったかに放送された NHK の「ホリデーにっぽん」で空気望遠鏡というのを作ってしまった人を紹介されていた。

 昔のイラストしかない望遠鏡のあまりの大きさにかえって憧れを持って、実際に作ってみたいと行動したその記録。全長は 25 メートルくらいだったのだろうか( 21 メートルだった)。ひとえに単レンズの色収差を抑えるために焦点距離を長くしたというのがその長さの由来なのだが、それにしてもまあよくレンズメーカーも作ったもの。凸面のでっぱりがわずかに 0.2 ミリしかないとか。

 巨大であるがゆえに、その重量を少しでも軽減するという目的もあっていわゆる鏡筒がなく、フレーム(といっても片側の一枚の板)に遮光板を取り付けている。ナレーションではそうすることで鏡筒がなくてもいいように工夫した、といった感じであったけれど、遮光板自体はおおむねどんな望遠鏡にも取り付けられているもの。もちろん一般的に購入する望遠鏡には2、3枚程度しか入っていないけれど。

 実際に完成し、中秋の名月を観望する様を見たけれど、きれいにクレーターが見えていた。しかしいったい倍率はどれほどだったのだろうかとふと計算してみる。対物レンズの焦点距離がおおよそ 21000 ミリメートル。接眼レンズの焦点距離が仮に 100 ミリだったとしても、倍率は 210 倍ということに。惑星観測レベル。接眼レンズも自作されたのだろうと思うが、どんなものにしたのだろうなあ。やっぱり構造の簡単なラムスデン式だろうか、などと。

 そんなこんなを見たり考えたりしながら、ふと昔はじめて作った望遠鏡を思い出す。35 ミリくらいの口径の対物単レンズにボール紙で枠をつけて 25 ミリ口径にし、塩ビ管で作った。焦点距離は 800 ミリか 1000 ミリくらいだったかと思う。接眼レンズがラムスデン式で、焦点距離はもう忘れてしまったが、20 ミリ程度だったかもしれない。こちらもボール紙をまるめて作ったなあ。大きさこそ違えども、出来上がった喜びと、初めてみた天体の感動に変わることはなかった。月はもちろんのこと、ガリレオ衛星や土星の楕円形まで確認することができたのだから。

 手ごろな値段でたいていのものが手に入る時代ではあるものの、やはり試行錯誤しながらみずからが作り出したという経験は替えがたいものではあるな。

牧場・観光|小岩井農場まきば園

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