天文考古学入門
天文考古学入門 | |
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紀貫之藤原定家 の「明月記」に記された超新星爆発の記録ということで、思い出したので紹介しておく。ただこれまた品切れ重版未定のようではあるけれど。
昔、参考資料として読んだものだけれどいろいろとヒントになることが多くて重宝した一冊。古くからの言い伝えなどに残る天文学的な事象を掘り起こし、それを検証するという新たな学問としての「天文考古学」という発想があるのだと改めて当時知った。
件の「明月記」のなかで有名な「かに星雲」にまつわる部分は、本書によると次のようなもの。
「後冷泉院天喜二年四月中旬以後、丑の時、客星觜を出でて、度に参じ東方に見ゆ、孛(はい)天関星、大いなること歳星の如し」
現在のおひつじ座ジータ星の傍らに 1054 年 7 月 4 日の晩に出現したとされているそうだ。中国の記録では金星のように明るく、昼間も見えたと記録されているらしい。
世界の様々な遺跡などで、天体観測に使われたのではないかと想像されているものは多いし、そうしたものをいろいろ知ることのできる手軽な入門書だったので、入手困難はちょっと残念。
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コメント
明月記は藤原定家です
投稿: | 2013.06.13 13:57
ご指摘ありがとうございます。
訂正しておきます。
投稿: ムムリク | 2013.06.13 15:19