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土曜ドラマ「ウォーカーズ」

 NHK 土曜ドラマ「ウォーカーズ」を見ている。今週で終わりというところになってようやく書いているので、未見の方には最終回しか見ることができないわけだが、まあそれでもそれなりに得るものがあるドラマではないかなと。

 四国のお遍路さんをする人々のそれぞれに抱える悩みや過去を描いているのだけれど、ふとしたことで擬似集団を作りつつ遍路を続ける人々。誰だってひとには言い出しにくい社会や家庭の事情を持っているのは当然のこととはいえ、そうまで重いものを持った人々ばかり集まるものか、といってはドラマなんだからというしかない。

 しかしよく知った友人・知人ですら、本当のところどんな生活を送り、どんな問題に直面しているのかなんてなかなか知りようもない。

 先週放送の第三回では「考える時には歩く癖がついた」といった台詞がでてきた。日常でも考え事をするときに、部屋のなかをウロウロと(よくいう熊のように)歩きながらぶつぶつと考えるということはある。じっとして考えていたり、狭いところ、どんよりとした空、あるいは暗く寒いところで考えていたら、思考はますます悪いほうへ進んでしまったりもするわけで、自らの体をひたすらに動かした先に考えるともなく考えるといったような雑念の消えた中でぼんやりと考えるということは、それまでになかった何かを教えてくれるようにも思える。

 かつて自転車で旅をしていた時に思ったのは、「人はその移動速度で思考する」のではないかな、ということ。早い交通手段ばかりつかっているとますます「早く、早く」という意識ばかりが強くなり、様々な思考もそうした方向性が強くなるような気がする。

 一方でみずからの足で歩くしかない状況においては、おのずと限界があり、たとえ一時的に無理をしてもそのツケは必ずやってくる。あきらめて地道に歩きつづければ、いずれはたどり着くだろうとでも思うしかない。

 歩くとなれば、連れ立ってということもおきやすいからお遍路さんは、基本として団体にならないようにと諭されるのかもしれない。あくまでも基本は同行二人ということで。自転車ではまずひとり。自然と何かを考えたり、風景を見たり、何も考えずにひたすらにペダルをこぎつづけたり。そこで果たして自分がなにかを感じ取れたのか、そればかりは今も分からないけれど。

 今、ちまたでは「五街道ウォーク」というのがブームだそうな。街道てくてく旅とかとどちらがどう影響されてかは知らないが、お遍路さんがこの時代にも絶えることが無いというのは、なにか普遍的なものがあるからに違いないのだろうな。

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