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図書館のプロが教える〈調べるコツ〉


4760129901図書館のプロが教える“調べるコツ”―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集
浅野 高史 かながわレファレンス探検隊
柏書房 2006-09

by G-Tools

 書評を見て、実に面白そうだなと思った一冊。知りたいことはなんでもネットで検索すれば分かる、というのは困難でそのことそのものについて触れられているのか、それとも単に話題としてでているだけなのかといったあたりがより分け難く、にもかかわらずむしろブログなどのように単純に言葉として出てきただけのサイトがより上位にヒットしたりするというのも検索の難しさを助長しているようなところも。(有用なポータルがあれば、それなりにかなりのことはわかるだろうけれど)

 その点、脳による検索(というのかどうか)は見事なもので、これをプログラムに置き換えるなんてことは本当に可能なんだろうか。

 それはともかく。

 そうしたあいまいな、あるいはごく普通の疑問であっても、果たしてそれを見つけるにはどの本にあたるべきか、といった検索の手腕のあれこれを説明しているらしい。

 もちろん、それは多数の書物についての該博な知識があるからこそできる”技”でもあるのだけれど、正直なところどれほどそうした優秀な人材があるのだろうか、などと失礼なことも考えてしまったり。むろん、司書という職業にある方々はそれなりの研鑚をつまれているのであろうから、一定水準にあるのかもしれない。むしろ書店員の能力不足をこそ憂えるべきなのかな。

 書店員のそれはまたちょっと違う。何かについて知りたいのだけれど、という問い合わせはそれほど多くない。「なんとかって本」とか「病院の週刊誌で見た、なんとかに関する本なんだけど、わかるでしょ?」とか「お見舞いに持っていくんだけど何がいいかねえ」だったり。

 そんなことはともかく。

 探す、調べる、ということの面白さを知っている人であれば、きっとこの本は何がしかのヒントをくれるはず。手っ取り早く司書さんに尋ねるということは簡単なことではあるが、探し出していく過程というのはまさに謎解きにも似て楽しい作業だ。他人まかせにするなんてもったいないことだと思うのだが、誰も尋ねなくなったらそれはそれで寂しいだろうか。

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