二年2組はヒヨコのクラス
![]() | 二年2組はヒヨコのクラス 山下 夕美子 長 新太 理論社 1983-01 by G-Tools |
8/5 夜放送の NHK FM のラジオドラマ「夕凪の街、桜の国」を聴いて、なるほどそういう物語だったのかと 8/6 に思いをめぐらせていた。
不幸にも体験した人にもいろいろな思いがあって、若い体験など考えるべくもない人にもいろいろの思いがある。
あらためて原作の漫画でどのように描かれているのか読んでみるべきだなと感じたところ。
同じ広島の原爆を扱ったもので、子供の頃に読んで、後に手元にも置くようになったのが「二年2組はヒヨコのクラス」。東京からわざわざ広島の中学校にやってきたという若い女性教師を通じて生徒たちが自分たちの親や地元広島と原爆を考えていく6つの物語からなる連作。
自分たちには関係のないこと、実感のないこととしか捉えていなかった生徒やヒヨコ先生自身も、様々なできごとを通して自分たちがなにをなすべきなのかを考え見つけていくというのは、この物語が書かれた 40 年あまり前と今もってそれほど変わりはないのかもしれない。( 1968 年初版刊行)
体験者にとって忘れ去られることにも抵抗がある。一方で残されて目にするのもまた辛いものがある。60 余年経った今こそ改めて考え直すことが必要なのかもしれない。
残念なことに「愛蔵版」も「フォア文庫版
」も絶版とは。理論社さん、どうかこの本は後世まで残してください。小宮山量平さんもそう思われるのではないでしょうか。
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