ゆたかな社会
![]() | ゆたかな社会 鈴木 哲太郎 J.K.ガルブレイス 岩波書店 1990-03 by G-Tools |
ガルブレイス氏が 4/29 夜に亡くなられたそうだ。97 歳。
「不確実性の時代」のほうがあるいは著名かもしれないけれど、天邪鬼なわたしは手をだしていないのでよく知らない。1990 年頃の”豊かさ”関連のブームとでもいえるときに、「豊かさとは何か」を読んだ勢いで、ちょうど刊行が始まった同時代ライブラリーのなかにリストされていたので、こちらは購入した。(はたしてそれは天邪鬼なのか)
残念ながら詳細はすでに記憶の彼方になっているので、パラパラとめくって当時の赤い線引きを見ていくと、やや少なめながらいくつかの部分が残っている。
雇用しえない人、困難なしには雇用しえない人、労働すべきでない人にとって直接的な解決策は、生産に関係ない収入源である。 (中略) これらの提案に共通する原則は、一般的な権利として基礎的所得を与えるものとし、その金額は所帯の大きさに関係するが、他の点では必要とは無関係なものにする、ということである。( p.356 )
概して、賃金労働者にとっては、たのしい労働条件をもつことはたのしい家庭をもつのと同じくらい重要であるように思われる。( p.395 )
訃報を受けて再刊・復刊されるとよいのだが、現在入手困難なようだ。
#「不確実性の時代」も講談社文庫版であればなんとかマーケットプレイスで入手可能か。
不確実性の時代 (上)
不確実性の時代 (下)
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