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旅廻り宇野重吉一座

4000080407旅廻り宇野重吉一座
麦秋社
岩波書店 1988-07

by G-Tools

 先日公開された映画も好評な様子の「博士の愛した数式」で、数学者である”博士”を演じている寺尾聰ということでふと懐かしく思い出したのが、この写真集。文章もあったかとは思うのだけれど、舞台の様子などを撮影したモノクロの写真で構成されていたと記憶している。

 宇野さんを知った具体的な経緯はもはや覚えていないのだが、宇野重吉という役者さんのすばらしさは言うまでもないこと。そんな一座の公演の様子などを収めた写真集が出版されると岩波の案内にあったので、少々無理をいって確か 3 冊ほど入れてもらったのだと思った。1 冊はほどなく売れたのだが、残りがなかなか動こうとしない。極端に高い本ではないものの、岩波だけに売れ残ってしまうのはちょっと困ったことになってしまうので、さてどうしたものかな、とも思っていた。

 むろん、自分で買えばよかったのだが、当時の自分にはその値段でもちょっと躊躇する時代だったということもあったか。

 結局、連休になって観光客の目にとまり、程なくそれらも売り切れた。むしろ東京などでは品物がなかったようで、ありがたがられたということだったらしい。

 病に冒されながらも、最後まで役者としてその生をまっとうしたその姿はきっと多くを語っているのだろうなあ。今さらながら、あらためてじっくりと見たいと思ったり。

 寺尾聰さんご本人も仰っているが、最近とみに似てこられたような気がする。

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