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お客が離れていくとき

 数年前に出かけた先で、酒蔵に立ち寄った。友人がなんどか訪ねていたところだったので名前だけは知っていたし、いくつかは実際飲んでもいたので、ついでにとばかり寄ってみた。せっかくだからお土産用に注文もして送ってもらうことにした。その間に仕込みのほうではなく古い建物のほうではあったが見学させてもらい、記帳などしてきた。

 その酒蔵から季節の折々に葉書やら注文を受ける封書が届くようになって久しい。初めは便利でもあったのでお歳暮がてらにお願いしたりもしていた。まあ、そのことそのものはよかったのだ。問題の発端はわたしにあった。

 当時引越しをして間もなかったために、うっかりして郵便番号をかつての住まいのもので書いてしまった。同一市内だったので、それほど問題はなかったのだが、やはり配達という点では無用な誤解や迷いを与えてしまうことになるので、直さなくてはと思っていた。

 まず、注文のさいにメッセージを載せてみた。こちらの不注意で間違えてしまったので修正しておいて欲しいと。直後の郵便は直った。しかし次からはまた元通り。

 そのうちにはこちらに配達すらされずに、郵便物がかつての住まいに届くようになってしまった。住所は現在のものなのに、郵便番号から、「あー、このうちなら知ってるよ。住所が間違っているんだな」とばかりに地元の配達員様が配達していたらしい。

 さすがにこれでは困るので、とうとう葉書にきちんと分かるように間違っている箇所を明記して送った。一度はきちんとしていた。しかし、よく見ると配達地域の番号(下4桁)は正しくなったのだが、なぜか管轄局の番号を示す上3桁が変わってしまっている。そんな風にはまったく書いていないのだが・・・

 結局、再三のお願い(!)にも関わらず、いまだに間違ったまま。どれほどの顧客を持っておられ、どれほどダイレクトメールを発送されているかはわからないが、直接間違いの修正を依頼してもさっぱり直されることがない。日々いろいろとお忙しいのだとはもちろん思う。それでも、直すのにそう手間を要するわけではない。パソコンも充分に使いこなしておられるようであるのだし。

 そんなわけで、今ではまったくそちらの酒蔵へ注文を出すことがなくなってしまった。それしきのことすらきちんとやってくれないところでは、信頼という点で先々不安にならないほうがおかしいというもの。残念ではあるが仕方ない。

 今日も葉書が届いた。郵便配達の方、申し訳ないです。ええ、そうです。もともとはわたしがいけないのですよ。はい。もう送らないでください、というべきなのか。

 そうして、お客は静かに離れていくのです。

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