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失われし書庫

失われし書庫
ジョン・ダニング
早川書房 2004-12
売り上げランキング : 10,891
おすすめ平均
クリフ久しぶりの登場!
前二作と比べると・・・。
古書店探偵の復活

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失われし書庫ジョン・ダニング著: 失われし書庫(ハヤカワ・ミステリ文庫 HM 205−8)
税込価格: \945 (本体: \900)
出版:早川書房
サイズ:文庫 / 588p
発行年月:2004.12 (★★★★) @niftyBOOKSで詳しく見る

 シリーズ3作目の本書はこれまでとやや趣が異なることから、評価のやや下がる読者もいるようだ。

 実際、事件の犯人や経緯があきらかになるのは最後のあっという間の出来事である。多少の伏線はもちろんあるが、事件の真相につながりやすいあきらかな事実などはあまりないといっていい。読み進めているときの気持ちからすればこのままお蔵入りで終わってしまうのだろうか、というふうにすら思ってしまうくらいだ。それだけに、一般的なミステリと同じ対価を求めようとすると、物足りなさを感じるのも無理はない。

 けれども、本書の本当の意味はそこにはないのではないか。すなわち失われた書物の作者バートンと彼とごくわずかの間にとても深い親交を持っていた人物(失われた書物の元の所有者)の辿った足跡を描くことにこそ、本書の目的があったのではないか。

 もちろん、それは実際にあったこととは云えない。少なくともバートンの史実の空白が存在したのは確かだが、作者がミステリに応用するために創作したものだ。そしてそれこそが本書で作者が書きたかったことではなかったのか。

 だからこそ、中盤はバートンたちの旅の記録が長く語られるし、それまでの物語もそこへと導くためのまさに導入部。

 「失われし書庫」は殺人事件の犯人を探し出すミステリというよりもバートンの空白の歴史を想像するミステリといえるのではないだろうか。

 むしろミステリファン以外の方にこそお薦めかもしれない。

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