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大切なものを守ることはできるのか

 本来「酒」のたぐいは好きではなかった。今だって別になくても困るということはない。終わってしまったら一週間くらい飲まずにいることは普通にできる。もちろん、旨いものを知ってからは、そうしたものを少しづつあれこれ飲んでみたいものだと常々思っている。どのみち人間が一生に処理できるアルコール量には限界があるのだし、無理をして体をこわしたところでつまらない(つまりいわゆる酒飲みではないということですな)。だから、どうせならいろいろと試してみたいとも思うし、気に入ったものは末永く楽しみたい、と思っている。

 ところがだ。昨今の情報あふれる時代には、金と力にまかせてそうした人気の「モノ」を集めたりしてしまう困った人々が多いのですね。「富乃宝山」の販路拡大がまねいてしまった悲劇は、原料の芋が蔵元に回ってこないという現象まで引き起こしてしまった。確かに販路は拡大したし、あらたな顧客もできた。それはそれでよかったのだが、あまりにも需要ばかりが先行してしまい、蔵元におおきなしわよせをもたらしたのもまた事実。

 さらにはそうした都市部への出荷集中がまねいたのが、地元に「モノ」がないという悲劇。これまでずっと楽しんできた味が手に入らない。などということが起きてしまったりする。

 あらゆるところで、あらゆる方法で情報がながれ、ひたすら商売重視で動いていくと、自分にとって大切だったものがどんどん消えていく。流行という名のもとに。

 だからこうした場で、固有名詞をだしてあれがよかったこれがよかったと書くことは、そうした情報を拡大することにつながらないだろうか?そうしてプレミアムがついたりしていく一助になってはいないのだろうか?

 そう思うと、やはり本当に大切なものは内緒にしておくのがよいのではないか。すくなくとも公の場では。

 保守的だけれど、そんなことから好きなものを書くのはややためらうのです。もっともそうした影響をあまり受けないものについては、その限りではないのですが。

 というわけで、「酒」「景勝地」「温泉」「食」などで気に入っているものは、やはりあまり書かないと思われます。具体的には。ずるいですかねえ(^^;

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