上司は思いつきでものを言う
なんとも魅力的なタイトル。おおっ、と思う人や、「そうなんだよ」と賛同しながら手にとるひともありそうだ。昨年の「バカの壁」にすっかりだまされてしまったので、やや懐疑的な気持ちであとがき・はじめに・本文をぱらぱら見るとどうやら安心してよさそうだ。なにしろ著者が橋本治さんなのだから、「こういうものも書くのか」、という驚きが正直ありました。桃尻娘の印象ばかりが強すぎたのが原因でしょう。「窯変源氏物語」は知ってはいますが開いたことはないので(^^;
印象的なタイトルでひきつけただけでなく、内容もまた魅力的です。つねづね「会社というおばけ」にうんざりしていたので、そうかそうかと頷ける文章が続きます。「総務は専業主婦のようなもの」であるとか、「会社はその大きさゆえにより大きくなる」とか(さながら恐竜の宿命にも似ている)。
そしてそれらがタイトルへと導いてゆく。対処法についても書かれてはいるが、効果のほどは難しいかもしれない。最善の策のひとつではあると思うのだが、所詮だめなものは駄目。けれども少なくとも、そうだよな、と理解しあきらめるきっかけになることは間違いない。
「上司は思いつきでものを言う」集英社新書0240C
著者:橋本 治
発行:2004/4 集英社
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